年末年始の大掃除は、実は立派な全身運動です。立つ・しゃがむ・持ち上げる・拭く・伸ばす。これらの動作を数時間繰り返すため、やり方次第ではウォーキング以上のエネルギーを消費します。
しかし「すぐ疲れる」「腰や肩が痛くなる」「途中でやる気がなくなる」という人が多いのも事実。その原因は代謝が上がらない状態で動いていることにあります。
そこで重要なのが、掃除前から掃除中まで意識した「食べ物」と「運動」です。
まず掃除前に取り入れたいのが、代謝を上げる食事。おすすめは体を内側から温める食材です。代表的なのが生姜。味噌汁やスープに少し加えるだけで血流が良くなり、寒い時期でも体が動きやすくなります。
次に欠かせないのがたんぱく質。鶏むね肉、卵、ヨーグルト、納豆などは、筋肉の材料になります。筋肉は代謝のエンジン。掃除という運動を「消費しやすい体」で行うためには、事前のたんぱく質補給が重要です。
さらに発酵食品を摂ることで腸内環境が整い、栄養の吸収効率が上がり、疲れにくい体になります。掃除前に「軽く食べる」だけで、動きの質は大きく変わります。
次に大切なのが、掃除前の5分間の準備運動です。いきなり動き出すと、筋肉が固まったまま使われるため、疲労や痛みの原因になります。
まず肩回しと体側ストレッチで、肩・背中・脇腹をゆっくり動かします。次にスクワットを10回×2セット。下半身の大きな筋肉を使うことで、体温と心拍数が上がり、代謝が一気に高まります。最後にかかと上げを20回。ふくらはぎを動かすことで血流が促進され、全身がポカポカしてきます。
この5分があるだけで、掃除の疲れ方は大きく変わります。
そして掃除中は「動き方」を少し意識しましょう。雑巾がけでは、腰から曲げるのではなく、股関節から体を倒すイメージを持つことで、太ももやお尻にしっかり刺激が入ります。窓拭きや高い場所の掃除では、腕だけでなく背中から大きく動かす意識を持つと、上半身の代謝が上がります。
また、こまめな水分補給も重要です。血流を保つことで、脂肪燃焼効率が落ちにくくなります。
年末年始は「太りやすい時期」と思われがちですが、実は体を変えるチャンスでもあります。
どうせやる大掃除なら、代謝を上げ、体を引き締める時間に変えましょう。
少しの食事の工夫と、ほんの5分の運動意識が、年明けの体を大きく左右します。
新年を、軽く・動ける体で迎えるために、今年の大掃除は“最高のトレーニング”にしていきましょう。

